"ポスト・チルウェイヴと大雑把にいわれるが、ウィッチハウス~アンビエント・ソウルといった、ポスト・ダブステップな音楽と重なるような方向性とは別に(逆に)、彼らのようにブギー/ディスコの軽快さを求める、という動きもありそうだ。個人的には、Twin Sisterがそちらへ舵を取ったのは正解だったと思う。「Daniel」「Stop」「Bad Street」の頭3曲だけ聞いても、音の余韻をいかしたファンタジックな従来のスタイルと、踊れるポップ・ソングという新しい一面とが、これ以上ないほどうまくマッチングしているのが分かるはず。さらに、「Gene Ciampi」や「Spain」では、アジア歌謡を意識したエキゾチックな新機軸もみせていて、これもすごくいい。カンボジアン・ポップスとUSインディを同じ土俵にあげたDengue Feverや、都はるみを本気で真似た二階堂和美の新譜と並べて聞きたい。もっとも、軽快さを重視した分、これまでの儚さや抒情性といった面が幾分減じたのは事実なので、次はそこと多方面に拡がった音楽性とのバランスをうまくとってもらえれば、言うことなし。"
続・年間通してベスト・アルバム選び